赤坂大輔

「超現代映画論」

「ひとは今、イメージという病にかかった」。我々は映像に取り囲まれ、日常的に作ったり使ったりしなくてはいられない時代に生きている。その一方で我々は過剰な映像とイメージの病にとり憑かれ、操作されて、場合によっては生死をも左右されるようになった。選挙や戦争の情報操作がテレビを主戦場とするように、映像はもはや娯楽や文化を超えて、一般の人々に向けられた兵器でもあるのだ。マイナーで難解だとして(それは政治的操作とも言える)遠ざけられ、場合によっては輸入さえされなかった現代映画の作家たちは、実はこうした来るべき時代を生きる我々のために、映像から距離をとり、解体し、分析し役立てる視線や思考を提出してきた。だからフィルムや興行というシステムの消滅とともにいわゆる「映画」というものが消えてしまったとしても、我々はその映像をGhostとして墓場から蘇らせざるをえないだろう。この授業は来るべき祈祷のリハーサルなのである。

講義日程
10/23(木)、11/20(木)、12/18(木)、1/15(木)、2/12(木)

ばるぼら

「誰も知らないサブカルチャー考古学」

歴史に名前が残されたものがスタンダードで、残されなかったものがノン・スタンダードだとすれば、ここで扱うのはノン・スタンダードの歴史といえます。問題はノン・スタンダード=知る価値がないと判断していいのかということです。価値の有無・情報の有無・必要性の有無はそれぞれイコールでは結べないという仮説から、音楽、デザイン、雑誌などの領域で該当する事物の体系を探ります。先にスタンダードを解説して、そのあとノン・スタンダードを解説するので、初心者でもそれなりに判るように話します。おまけでモノの調べ方も教えます。

講義日程
10/24(金)11/21(金)、12/19(金)、1/16(金)、2/13(金)

荻原孝文+佐々木敦

ポストロック(再)入門

講師:荻原孝文(HEADZ)
聞き手:佐々木敦

「ポストロック」と呼ばれるジャンルは、その誕生(命名?)以来すでに十数年を経過し、今や大きくその意味内容を変質させています。この講義では、嘗ては徳間ジャパンのディレクターとして、現在はHEADZのレーベル部門A&Rとして、日本における「ポストロック」の認知と浸透に最大の貢献を果たしてきた荻原孝文が、自らの経験も交えつつ、豊富な試聴とともに懇切丁寧に「ポストロック」史を振り返ります。

講義日程
10/30(木)、11/26(水)、12/22(月)

佐々木敦

「UNKNOWN not MIX〜トーク・アフター・リスニング」

この連続レクチャーでは、まず前半で毎回一枚のCDを丸ごと試聴します。対象となるアルバムは事前には告知しません。但しいずれも比較的(場合によっては非常に)特殊な、異形の、例外的な、マイナーな、マージナルな、まあ形容は何でもいいのですが、ともかく結構(場合によってはかなり)珍しい盤になると思います。後半では、その作品について僕がさまざまな観点から、たっぷりと語ります。
各回のCDには関連性や連続性は基本的に設けません。いちおう5回ごとに区切りますが、好評であればずっと継続する所存です。出来ればライフワークにしたい。
「音楽の周縁」とのアクシデンタルな遭遇の機会に、ぜひご参加ください。

講義日程
10/31(金)、12/5(金)(←11/28(金)から変更になりました)、1/9(金)、2/6(金)、3/6(金)

「ボーダーレス「小説」史」

80年代から現在までに至る、この国における「小説」の歴史を、ジャンルレスかつ超横断的に、パフォーマティヴに語り尽くします。いわゆる「文学」と「エンタメ」との、今なお曖昧に(強固に?)残り続ける制度的・歴史的な境界は、前提として無視します。
あくまで僕の私的な読書体験が基になっていますが、アカデミックな専門知や特定ジャンルの愛好者の視点からは抜け落ちてしまうような、互いに饗応し合う複数の部分の総和としての「日本語=小説」の進化と変容の有様を探り当てられたらと思っています。
これまでにありそうでなかった、まったく新しい「小説史」の試みです。

講義日程
11/14(金)、12/12(金)、1/23(金)、2/20(金)、3/27(金)(←3/20(祝)から変更になりました)

畠中実+佐々木敦

サウンドアート(再)入門

講師:畠中実(ICC学芸員)
聞き手:佐々木敦

ICC学芸員として多数のサウンドアート・メディアアート系の展覧会を企画しつつ、並行して旺盛な執筆活動を継続することで、90年代以降の日本の「サウンドアート」受容/発展を、裏から支え続けた畠中実氏を講師に迎え、豊富な試聴と共に、なかなか纏まった形で振り返られることのない「サウンドアート」の歴史を繙いていきます。

講義日程
10/29(水)、11/12(水)、12/10(水)